「おはよう」と、扉を開ける音がした。
朝は家族の気配がする。
それは家のあちこちにあって、いつの間にか重なり、また散らばっていく。
この家が記憶したのは、繰り返されるある朝の風景。
そして、繋がっていく1人の女性の人生。
本作は、現実にある一軒家を舞台に、とある家庭の朝の風景を一人芝居によって描き出すものである。現実と物語は溶け合い、見えない家族の存在を浮かび上がらせる。 画面を閉じたとき、あなたの目の前で、その物語は続いていく。
金子晴菜 / 髙橋宙