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快汗コラム 讀賣新聞2021年5月12日

福島大学スポーツユニオン

川本和久さん(人間発達文化学類教授)

川本研究室所属の高橋亨輔さんが卒業研究で「野球打撃向上のために速読トレーニングは有効か」というテーマに取り組みました。果たして、速読トレーニングをしただけで打撃が向上するのでしょうか?面白いテーマなので、あらましをご紹介します。

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福島大硬式野球部は南東北大学1部リーグに所属しており、順位は6校の中で真ん中あたりが定位置のようです。上位進出の鍵は、やはり打撃です。バッティングマシンの普及もあり、高校野球レベルでも打撃の技術は向上しています。ただ、我が大学野球部の台所事情は火の車で、頼みのバッティングマシンが故障し、修理もままならない状態です。相手投手は直球、変化球と多彩な攻めをしてきますが、組み立ての主体となる直球が打てないと、打撃になりません。

一昨年のリーグ戦で、福島大が時速140㌔以上の直球を振りにいって安打にできた確率はわずか2.7%でした。比較的遅い球には一定の結果を残していますが、速球には手も足も出なかったということです。打者は高速で動くボールに対し、コースや球種、スピードなどの情報を目から取集します。次に、脳がその情報をインプットし、打つか見送るかなどの判断と選択をしています。速球が打てないのは軌道が見えていないからだと、高橋さんは考えました。

そこで、できる限り速く目を動かし、より多くの文字を読む速読トレーニングを導入し、実験を行いました。①ページ右上の文字を始点として本文を順に読む②ページ左下の文字を始点として本文を逆から読む③ページ右上の文字を始点として本文を右から左へと読み降りる④ページ左下の文字を始点として本文を左から右へと読み上る—。トレーニングはこれを繰り返すだけです。「読む」というよりは、目を速く動かすことが重要です。

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1日わずか2分のトレーニングを4週間続けたところ、読む速さは20%向上しました。打撃の実験は時速160㌔の球で行い、速読トレーニングの前後で比較すると、トレーニング後には空振り数が半減しました。また、ボールにバットが当たった回数は3倍に増え、安打数も3倍になりました。時速160㌔の速球が見えるようになったのです。

この研究で、目を速く動かす速読トレーニングは、打撃向上に有効であることを明らかにできたといえるでしょう。これなら簡単にできますね。野球小僧のみなさん、試してみる価値はありますよ。

スポーツコース


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