はじめに

2022年 6 月に 42Tokyo という教育機関の入学試験 Piscine を受験して、合格した。合格して色々と考えたことがあるので、それについて書き残しておく。

まず、私が個人的に感じた、Piscine に挑む際に認識しておくべきだと思った点について確認したい。

Piscine の合格基準について

まず確認しておきたいことは、

という点である。

これはPiscine が 普通の一般的な入学試験と異なるということであり、このことから、課題以外に何をするべきかという点に関して、周囲の噂か自分の信念に従って行動することにならざるを得ないと言うことができる。周囲の噂についても信じるか信じないかは最終的に自分が決定することなので、結局は自分の信念に従って行動することになると言えるかもしれない。これから Piscine に挑む人は、このような Piscine の評価基準の特殊さについては、認識しておくとよいと思う。この点については最後にもう一度触れる。

その上で、Piscine はただ何をすればいいかわからないままに右往左往するだけの入学試験では当然なく、受験者がこなしていく必要がある課題が存在する。課題が評価の基準の一つであるということは、非常にもっともらしいだろう。

42 Tokyo はエンジニア養成機関であるため、ここで提示される課題は当然コンピュータに関するものである。Piscine の課題に具体的に触れない限りで、私からコンピュータやプログラミングに関する理解を促す質問を3 つほど提示したい。

次に Piscine の面白さについて私の感想を残しておきたい。

Piscine の面白さについて

ネット上の記事や Twitter の感想などで、Piscine は面白いという意見が多く見られるのは当然である。なぜなら、Piscine は 4 週間にわたる長丁場の試験だからだ。4 週間の長期間にわたって日常生活の多くの部分を注ぎこんで、その上で Piscine の感想を書こうと思うような人が, Piscine は面白くないと言うようなことは考え難い。そういう前置きをしておいて、私の感想を書いておくと、Piscine は私にとっても確かに面白かった。私にとっての Piscine の面白さは結局以下の一点に集約できる。

42 Tokyo のシステムは学習者同士で教え合うということ(ピアラーニング)を強烈にサポートしている。この仕組みをうまく活用できる人は、自分の学習が進んでいく感覚や、いろんなタイプの他人と協調して物事に取り組む感覚、段階的にコミュニティが立ち上がっていく感覚などを味わうことができると思う。

逆に言うと、ピアラーニングの仕組みが根本的に合わない人にとっては、Piscine の面白さは味わえないように思う。これから Piscine に挑戦する際にはこの点についても考慮するとよいかもしれません。

今回の Piscine はさまざまな人がいて、方法について柔軟な人もいれば、自分のやり方に対するこだわりの強い人もいたと思う。その上で私が出会って交流した人たちは、みんなそれぞれ真面目で、他人に対して優しくて、いい人達ばかりだった。