少人数のチーム利用から470名以上の全社利用へ。急拡大する組織の成長土台は変幻自在なツール
AIを活用したリーガルテックサービスを提供するLegalOnは、ドキュメント文化が根付いた企業です。この文化は創業当初からあったわけではありません。ナレッジ共有としてNotionを使う中で、徐々に形成されていきました。
数名から数100名へ。チーム利用から全社利用へ
2022年5月時点において470名以上の社員が在籍しているLegalOnは、情報共有のハブとしてNotionを利用しています。導入をリードした時武さんによると、利用開始した2019年当時の利用者は、開発チームに所属する数名のメンバーのみ。
しかし、組織が急拡大するにつれて、全社向けの情報共有スペースが必要となり、Notionを全社利用することとなりました。数名から数100名とメンバー数が大幅に増えても、Notionは情報のハブとして、スムーズに運用できました。
その要因は、Notion管理チームの創設です。このチームは、有志で集まったメンバーで結成。フルアクセス権限を与えられ、社内のワークスペースの情報管理を行なっています。これにより、社内の情報はきちんと更新され、順守されることとなりました。
全メンバーがNotionを使いこなせる環境を作る
Notion管理チームが、特に注力しているページが、全社Wiki。このページに来れば、会社の全てが分かるように設計されています。
ページ上部に社内のお知らせを掲載し、次に組織方針、社内規定、そしてデジタルツール情報・・・と重要度順に配置。また伝えたい情報をきちんと知らせる工夫として、カバー画像はオリジナルのものを制作。近日開催のキックオフイベントがあれば告知のバナー画像を制作し、カバーとして採用しています。これにより、全社Wikiをパッと見ただけで、直近の重要な情報を認知できるのです。
ここで疑問が。470名以上も在籍していると、Notionの使い方に戸惑う方もいるのではないでしょうか?
「そうですね。デジタルツールの利用頻度の少ない方の中には、つまづく社員もいます。そのため入社後のオンボーディングでNotionの使い方を案内しています。使い続けるなかで不明点があれば、Notion管理チームが質問に答えるなどサポート体制を整えています」と時武さんが明かすように、Notionを使いこなすための環境を整えています。
ただ書くのではなく、良質なドキュメントを書く
Notionの良さを「圧倒的な編集体験を得られること」と答えた時武さん。社員からも「書きやすい」という声が上がっているそうです。そんな書き心地の良いNotionを使い続ける中で、社内にドキュメントを残す文化が生まれました。
このドキュメント文化は、急拡大するLegalOnには必須のものです。なぜなら、社員数がどんどん増える組織に情報を流通させ、全員に周知するためには、ドキュメントが必要不可欠だからです。しかも、整理整頓されたドキュメントでなければ、読み手は情報を理解できません。
そこでLegalOnのNotionには、良質なドキュメントを書くためのポイントをまとめたページがあります。エディトリアルの知見を持つ社員がまとめたこのページは、社員の”書く”意識を高めていきました。
ドキュメント文化が与えた3つの組織変化
根付いたドキュメント文化は、組織のスピードとアライメントを強化しました。具体例として3つの変化を上げると、1つ目がスムーズな引き継ぎ。以前は、その担当者しか業務ができないため休みづらかったのですが、業務内容をドキュメントに落とし込んだおかげで、誰かがすぐに引き継げます。休暇取得がしやすくなり、LegalOnの”働き方改革”にひと役買いました。
2つ目が開発の運用改善。整理整頓がしやすいNotionなら、読みやすい仕様書を作成できます。これにより開発の文脈が明確になり、運用改善に繋がりました。
そして3つ目が透明性の確保。LegalOnでは他部門の情報だけでなく、経営陣の情報もオープンにしています。その一例が、経営会議の議事録の公開です。
階層化が進むと、社員は自分たちの声が経営陣に届いているかどうかが不明瞭になります。しかし、Notionに経営会議の中身が公開されているので、自分たちの意見が議題に挙がったかどうか、そして経営陣が下した決定事項が何か、を知ることができます。
圧倒的な編集体験を得られるNotionなら、ドキュメント文化を組織に根付かせることができます。そして、ドキュメント文化によって蓄積されたナレッジは、組織の成長の礎となるのです。