世界的なデザインファームが、データベースを駆使してナレッジをネットワーク化する

Takramは、東京・ロンドン・NYに拠点をもち、企業のプロダクトデザインやブランドデザインなどを手がける世界的なデザインファームです。2018年頃からNotionの一部の機能を使いはじめていましたが、あるプロジェクトがきっかけで“革命”的な活用方法を発見し、それを全面的に採用することで社内の情報共有を加速させ、透明性のアップを実現することができました。資料作成にかける時間を減らし、Notionによるコラボレーションを重視したビジネスプロセスを実践しています。

体験談
田川 欣哉
ディレクター、デザインエンジニア
河原 香奈子
リードデジタルプロダクトデザイナー
神原 啓介
リードデザインエンジニア
牛込 陽介
ディレクター、クリエイティブテクノロジスト
用途
Wiki、プロジェクトマネジメント、ドキュメント管理
1

2020年、Notionの使い方に“革命”が起こった

東京、ロンドン、ニューヨークの3つの拠点をもつTakramは、同時並行で走る数多くのプロジェクトに関連するメモやプレゼンテーション資料の作成・管理に課題を抱えていました。より効率的な管理を目指して新しいツールを試すものの定着せず、また新しいツールを探す、という繰り返し。

そんななかNotionは、社内向け文書をまとめるWikiとしての活用において、編集開始や保存といった操作なしに気軽に作成できることから、一部のメンバーの間では比較的スムーズに定着した貴重なツールの1つでした。情報の一元管理ができるというメリットもあってプロジェクト管理に応用する例も出てきましたが、ワークスペースはまだ単純なツリー構造で、あくまでもWiki的な使い方に止まっていました。 ところが2020年、ある案件で複数の要素を整理する必要に迫られたことが、Notionの新しい可能性の発見につながりました。それは、Notion上で複数のデータベースを相互にリンクさせるというものです。

Takramが抱えるプロジェクトや人、タスクなどをすべてデータベース化し、そこに含まれる要素を相互にリンクして関連付けることで、より透明性の高いコミュニケーションと、回遊性の高い情報閲覧を可能にする。これまでと全く異なるNotionの活用方法は、Takramにとってまさに"革命"と呼べるものでした。

データベースは相互にリンクし、情報の探索を促します。
既存のツリー構造をやめてデータベース化し、その中の要素から相互にリンクすることで、“枝”と“枝”がつながるようになりました。プロジェクトからプロジェクトへ、プロジェクトから人へ、というようなつながりができ、回遊しながら情報を得られることで多角的に把握できます。
神原 啓介
リードデザインエンジニア
2

徹底したデータベース化でナレッジのネットワーク化を実現

“革命”的な活用方法への本格移行を決めた後、Wiki形式のドキュメントがフラットに並んでいた以前のスタイルは廃止しました。組織や人に関わるもの、プロジェクトやタスクに関わるもの、社外と共有するときのもの、といった大まかに3種類のワークスペースで分類したうえで、各ワークスペース内ではほとんどの情報をデータベースの形式で整理したのです。

たとえば人を管理するページでは、メンバーの名前、肩書き、スキル、勤務拠点などを表で一覧でき、名前をクリックすればその人が関わっているプロジェクト名を表示します。そのプロジェクト名をクリックすれば、参加メンバー、進捗状況、タスクボードなどが表示され、そこからさらに別の情報やページにアクセスできる、というような仕組みになっています。

これらのデータベースそれぞれにリレーションをもたせる構造にしたことで、1つのデータを違った軸から俯瞰でき、より細部まで探っていくことが可能になりました。もちろん、社内ルールや機材・備品の使い方といった細かな情報もデータベース化しています。ツリー構造でデータ・ファイルを整理する従来型の方法では実現不可能だった検索性の高さ、相互にリンクできることによるアクセシビリティの高さによって、ナレッジのネットワーク化を可能にしたのです。

人を管理するページでは、肩書きやスキル、勤務拠点などをデータベース化。名前をクリックすると関係しているプロジェクトなどを確認できます。
デザイン案をまとめるために以前使っていた他のツールは、それ自体の色、主張が強すぎました。日々使うツールですし、視界の隅にあるものが頭に残ってしまうこともあります。でもNotionならそれがない。すっきりとしたインターフェースで、どんなコンテンツでもプレーンにまとめ上げられます。
河原 香奈子
リードデジタルプロダクトデザイナー
3

プレゼンテーションヘビーから、コラボレーションヘビーなプロセスへ

Notionによってプレゼンテーション資料を専用ツールで作り込むこともほぼなくなりました。社内でのちょっとしたミーティングでも、プレゼンテーションツールで時間をかけて資料を用意するのが通例でしたが、今はNotionで軽くページを作成して共有するだけ。クライアント向けのプレゼン資料をNotion上で完結できてしまうこともあり、資料作成の時間をその分コラボレーションする時間に割くことで、優れたアウトプットへとつなげています。

なぜTakramがここまでNotionを使い込むまでに至ったのか。それは、無駄のない洗練されたUIをNotionが実現しているから、というのも1つの理由でした。デザイナーがツールに求めるのは、自由な思考を妨げないプレーンさ。自己主張の強いインターフェースをもつツールでは、それに引っ張られたバランスを欠くアイデアになってしまう可能性があるからです。

さらには、思考を中断させることがない動作レスポンスの速さも、Notionの重要なポイントだと見ているようです。世界で活躍するトップクラスの実力をもつデザイナー集団だからこそ、他のツールにはないこれらNotionの特徴に魅力を感じるところがあるのかもしれません。

無駄のないインターフェースでプレーンな仕上がりにできることが、デザイナーにとって何よりも重要。
時差の関係で参加できないミーティングはありますが、Notionのおかげで他のプロジェクトメンバーが何を話していたのか、簡単に確認できるようになりました。
牛込 陽介
ディレクター、クリエイティブテクノロジスト
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社内の透明性がアップし、会社の文化づくりを後押しするツールに

データベース化によって透明性も向上しています。社内の全てのプロジェクトの内容を横断的に参照でき、そこから自分の関係しているプロジェクトに応用、転用可能な情報を得ることも容易になりました。

たとえば打合せのたびに必ず記録しているミーティングノート(議事録)。必要に応じてフィルター表示することでプロジェクトごとに整理されているように見えますが、実際には1つのミーティングノート用のデータベースにまとまっています。担当していないプロジェクトのミーティングノートにも簡単にアクセスできるため、そこでの知見を自分のプロジェクトでも試してみる、といった活用も当たり前になりました。3つの拠点間でのコミュニケーションや情報共有が時差によって円滑に進みにくいという課題もありましたが、これも透明性のアップによって解決しています。

データの整理が進んで情報のアクセス性が高まった、ということだけではありません。それによって会社の文化を変えるほどのインパクトを受けることにもなりました。Notionは会社の新たな文化を生み出す後押しをしたツールでもある。Takramのメンバーはそんな風にも感じています。

ミーティングノートは1つのデータベースにまとめられていて、いつでも他のプロジェクトのミーティングノートを参考にできます。

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