インスピレーションに公開

Notion × Canva 対談 #3:日本ユーザーに愛されるための戦略。キーワードは「ハイパーローカル」。

作成者: Katsukiyo Nishi

Japan General Manager

約 7分で読めます

自分たちが思い描くソフトウェアを自由自在に組み立てられるNotion。そして誰でも自由にデザインできるプラットフォームを提供するCanva。どちらのサービスも、ユーザーが思い描くデザインを自由に作れる環境を提供しています。そしてどちらも海外発のサービスながら、日本に根付き、日本ユーザーに長く愛されるために改善を進めています。今回、両社の日本代表が出会い、3回にわたって対談することに。最終回のテーマは「日本ユーザーに愛されるための戦略」。日本ユーザーに対してどんな取り組みをしているのでしょうか。

登壇者

植山 周志さん

Canva Japanカントリーマネージャー。2019年8月にCanvaに転職すると同時にシドニーに移住。日本、アジアの成長を担当。SNSでは3人の娘さんを育てる父親として、育児に邁進する姿を発信することも。

西 勝清

Notionゼネラルマネージャー、日本担当。2020年9月に日本1号社員として入社。営業やマーケティング、ビジネスオペレーション全般を統括。福岡県出身。オランダ・エラスムス大学ロッテルダム経営大学院にてMBA取得。

Canvaとは?

オーストラリア発のグラフィックデザインプラットフォーム。オンライン上で画像やデザインを作成・編集でき、豊富なテンプレートと素材を活用することでデザイン経験のないユーザーでも簡単におしゃれな制作物をデザインできます。

🌐Canva公式サイト / 🗒️キャンバ日本公式note

デザインを通して、ユーザーが輝くためにCanvaがサポートしていく

Notion西勝清(以下、西):3回にわたる対談は今回で最後を迎えます。今日はCanvaの未来についてお聞かせください。

Canva植山周志さん(以下、植山):もちろんです! どんどん質問してください(笑)。

西:未来について聞く前に、Canvaの日本進出について質問させてください。そもそも、なぜCanvaは日本進出をされたのでしょうか?

植山:オーストラリアで生まれたCanvaは、世界中の人がデザインで輝けることをミッションとしています。つまり非英語圏のユーザーに対してもサービスの提供に積極的です。そんな国々の中において、日本を重要視する理由はたくさんあります。
ビジネスの観点からすると、GDP第3位の国であること、インターネット人口が1億人以上いることなどからマーケットとして魅力的です。感情的な観点から申し上げると、Canva創業者のメラニーやクリフは日本が好き!という理由もあります。

西:Canvaは日本でどんな存在になりたいですか? 思い描いているイメージを教えてください。

植山:1人でも多くの日本ユーザーがデザインを通して輝けるようサポーターのような存在になりたいですね。Canvaを使って仕事をすると、スピーディーで効率的に動けるようになります。まずは一度、Canvaを触っていただきたい! 出来上がったものがどれほど美しいデザインなのかを、実感いただけると思います。
理想を言えば、多くの方たちのパソコンやスマホにCanvaのアプリがインストールされている。そんな世界を夢見ています。

日本のマーケット戦略としてハイパーローカルを進める

西:日本のマーケットで存在を示すため、どんな戦略を描いていますか?

植山:ポイントとなるのが、ハイパーローカル。日本語に訳すと「超地域密着」という意味ですが、私自身はハイパーローカルを、「国の文化やトレンドなどを考慮した深いローカライゼーション」だと思っています。2020年末頃からハイパーローカルを進めるために動き出しており、最初はCanvaのトップページのサムネールを英語から日本語にしました。それ以降は日本語フォントを400種類ほど増やしたり、日本のビジネスに沿ったプレゼンテーションのテンプレートを公開しました。

西:ハイパーローカルを進めるために、具体的にどんな作業をされましたか?

植山:先ほどのプレゼンテーションのテンプレート制作時、最初におこなったことがアンケートです。Canvaでプレゼン資料を作ったことのあるユーザーにアンケートをお願いしたり、直接のインタビューも実施しました。直にコミュケーションを取ったことで、日本のユーザーがテンプレートに何を求めているかを感じ取れました。日本のビジネス文脈を理解した上でテンプレートを作成する。これこそハイパーローカルではないでしょうか。

西:Notionも日本語ベータ版を公開する前に、一部のコミュニティメンバーの方にプライベートベータ版を事前に利用していただきました。そして翻訳したテキストのレビューをお願いし、フィードバックをもらい、ユーザーと共にNotionらしい文言にしようと試行錯誤したんです。

植山:Notionもハイパーローカルを実行されているんですね!

西:そうですね。Notionらしい日本語の実現をユーザーと共に進めました。Canvaは2017年に日本進出しましたが、どのタイミングで日本に根付いたと感じましたか?

植山:まだまだです。でも、以前と比べてだいぶ日本のユーザーたちに価値を提供できるプラットフォームになったと感じています。

Canvaは日本企業とのコラボやスタートアップの支援を強化していく

西:日本ユーザーとの交流の中で、印象的な出来事はありましたか?

植山:Twitter上でCanvaへの要望コメントをお願いしたところ、100人以上の方から素晴らしい意見をいただけた時は感動しました。 意見が出るということは、皆さんがCanvaを真剣に使っている証拠。こんなに多くの方々がCanvaを愛用していて、Canvaを改善するための意見を送ってくれる。この出来事は本当に嬉しかったですね。もしかしたら、これが日本に根付くという1つの証拠なのかもしれません。

西:ユーザーの愛情を感じられる経験は特別ですね。日本のユーザーにより愛されるために今後、どんな取り組みをされる予定ですか?

植山:新しい動きとしては、日本で愛されているブランドとパートナーシップを組み、コラボレーションすることで、日本での認知を拡大させます。他には、2021年末には日本独自のスタートアップ向け支援プログラムを始動し、2022年3月にはパートナー企業の協力のもとデザインコンテストを開始しました。

西:どんどんハイパーローカルを進めていますね。

植山:そうです、そうです。こうやってアクションし続けている1番の理由は、より多くの日本の方々がデザインを作ることでより輝いて欲しいからです。その手助けをすることが僕らのミッションだと思っています。

西:Notionも「誰もが思い描いたソフトウェアを自由自在に組み立てることができれば、世界はより多くを実現できる。そんなユビキタスな世界を現実にすること」というミッションを掲げ、実現のためにチャレンジし続けています。

植山:互いに、ミッションを達成するために邁進していきましょう!

西:さて3回にわたる対談は今回でラストとなります。植山さんとの対談を通して、日本のユーザーにサービスを届けるためにはユーザーの求めることに、より真摯に対応していく必要があると再認識できました。ありがとうございました!

植山:私自身も西さんやNotionの取り組みから刺激を得られた対談でした。ありがとうございました。

3回にわたってお送りした【Notion × Canva 対談 】いかがでしたか?

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