來源:漆黒秘話7

翻譯:嵐糖


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「愛梅特賽爾克。」呼喚我的聲音響徹了整個議事堂大廳。 已經聽到那就沒辦法了。我停下了要離開的腳步,回頭看了一眼。 小跑著過來的聲音主人,不出所料是個穿著白色長袍的小個子青年。覆蓋在他臉上的,是代表著十四人委員會的紅色面具……這樣的話,就不用過問他的來歷了。是我的同事艾里迪布斯。 我以視線詢問他的來意,他吐出一口氣,看起來很嚴肅地開口:

エメトセルク、と私を呼ぶ声が議事堂のエントランスに響いた。 聞いてしまったからには仕方がない。退館しようと入口に向かっていた足を止め、振り返る。 小走りでこちらにやってきた声の主は、予想に違わず、白いローブを纏ったやや小柄な青年だった。その顔を覆っているのは、十四人委員会を示す赤い仮面……となれば素性を問うまでもない。同僚のエリディブスだ。 何の用かと視線で問えば、ひとつ息を吐いた彼は、とても深刻そうに切り出した。

「你知道預定成為下次議題的火山吧?」

「君、次回の議題になる予定の、火山の件を知っているかい?」

「啊啊,聽說火山即將爆發……  我記得不是什麼特別複雜的事。」

「ああ、大噴火が近いという……。  特に込み入った話ではなかったと記憶しているが」

根據向十四人委員會提交的報告,在某座孤島上的火山,火屬性異常地活躍——也就是說已經確認了爆發的跡象。 島上有一座小鎮和一個廣闊的農場。火山爆發的話,一切都會被吞噬的……所以那又怎樣?和其他很多的例子一樣,「就那麼回事」。如果願意,島上的居民也會接受這個事實並開始移居。委員會雖然也會討論應對方案,但似乎得不出更進一步的結論。 儘管如此,艾里迪布斯還是把這件事告訴我——我有一種不詳的預感。

十四人委員会に持ち込まれた報告によれば、とある孤島に存在する火山に、火属性の異常な活性化――即ち噴火の兆候が確認されたのだという。 島には町がひとつと、広大な農場がある。噴火となれば、すべて呑み込まれてしまうだろうが……だからどうというわけでもない。他の多くの例と同じく、“そういうもの”なのだ。島の住民たちも、あるべき流れとして受け入れ、望むのであれば移住を開始しているだろう。委員会でも対応を検討する予定にはなっているものの、それ以上の結論にはなりそうもなかった。 一方で、こんな案件を、それでもエリディブスが自分に持ち掛けてきたということには――厭な予感しかしない。

「其實,阿澤姆去了那座山。他說要阻止火山爆發。」

「実は、アゼムがあの山に行ってしまったんだ。噴火を止めると言っていた」

看看這個!我皺起眉頭,忍住要喊出來的衝動。 我花了好幾秒鐘才平靜下來,最後問了一句:「……他要怎麼做?」 艾里迪布斯一如既往的認真回答:

それみろ!と叫びそうなのを、眉間に皺を寄せながらぐっと堪える。 たっぷり数秒かけて気持ちをなだめ、ようやっと「……どうやって?」と二の句を継いだ。 エリディブスは、相変わらず真剣そのものといった様子で回答する。

「你應該知道火精伊弗利塔吧?」

「君なら、火精イフリータを知っているだろう」

「……啊啊。即使是在拉哈布雷亞創造出的理念中,也是傑作中的傑作。」

「……ああ。ラハブレアが創り出したイデアの中でも、傑作中の傑作だ」

艾里迪布斯那張嚴肅的臉笑了起來。 「是的,那真是太棒了!」從他自言自語的樣子可以看出,他是多麼仰慕拉哈布雷亞——和他的同事們。 如果是平時,我會感到欣慰和不好意思,但現在明白了他的意思,我又皺起眉頭。

するとエリディブスの生真面目そうに結ばれていた口元が、嬉しげに綻んだ。 「そうだとも、あれは本当に素晴らしいんだ」としみじみ呟く姿からは、彼がラハブレアを――同僚たちをどれだけ慕っているかがよくわかる。 普段ならそれを微笑ましくも気恥ずかしくも思おうが、今は彼の言わんとしていることを察し、再び眉間に皺を寄せた。

火精伊弗利塔,是將火屬性的以太收束後創造出的幻想生物。 這樣的話,就能想像阿澤姆是如何阻止火山爆發的。 將充滿火山的火之力轉變成伊弗利塔的樣態後帶出,讓它在別的地方消散——也就是說,要殲滅它。 但是,要做到這一點,還需要另一個協助者。 那個將伊弗利塔的理念交給阿澤姆的人。如果不是拉哈布雷亞本人,那能想到的……就只有一個人了。管理所有理念的創造管理局。身為那裡的局長,不管保管得多麼嚴密的理念應該都能拿出來。 我的腦海裡浮現了友人帶著愉快的笑容目送阿澤姆離開的身影,不由得連面具一起按住了額頭。 看著我的動作,艾里迪布斯似乎明白了我的意思。

火精イフリータは、火属性のエーテルを束ねて創り出される幻想生物だ。 となれば、アゼムがどうやって噴火を止めようとしているのかも想像がつく。 火山に満ちた火の力をイフリータの形に変えて連れ出し、別の場所で霧散させる――即ち、討滅するというわけだ。 しかし、それを成し遂げるにはもうひとり協力者が要るだろう。 イフリータのイデアを、アゼムに渡す者だ。それがラハブレア自身でないとしたら、考えられるのは……ただひとり。すべてのイデアを統べる、創造物管理局。その局長ともなれば、どれほど厳重に管理されているイデアでも持ち出すことができるはずだ。 脳裏に、楽しげな笑みを浮かべながらアゼムを見送る友人の姿が浮かんで、思わず仮面ごと額を覆った。 エリディブスは、その仕草を見て用件が伝わったと理解したらしい。

「我想你不用擔心,如果事態擴大,阿澤姆大概又會挨罵。  去吧,愛梅特賽爾克。」

「心配はないと思うけれど、事態が大きくなれば、アゼムはまた叱られてしまうかも。  行ってあげて、エメトセルク」

「情況我理解了…… 但這樣好嗎?  身為調停者艾里迪布斯,你站在他那邊。」

「状況は理解した……。 だがいいのか?  調停者エリディブスともあろうものが、あいつの方に肩入れして」

「我不是這個意思。  但是,關於那座火山,我們還沒有得出結論。  既然如此,我們同樣也該尊重阿澤姆提出的阻止火山爆發的意見。」

「そういうつもりはないよ。  ただ、あの火山の件は、まだ結論に至っていない。  だったら、噴火を止めたいというアゼムの意見も、等しく尊重されるべきだ」

對於毫不猶豫斷言的他,我既不能反駁也無法肯定,只能聳聳肩做為回應。 阿澤姆應該至少有一次感謝自己這個時代的調停者是這個心地善良的年輕人吧。

迷いなく言い切る彼に、反論も肯定もできず肩をすくめて応える。 アゼムは一度、自分の時代の調停者がこの心優しい青年だったことに感謝すべきだろう。

「……順便問一下,你知道他為什麼想阻止火山爆發嗎?」

「……ちなみに、噴火を止めたがっている理由は聞いたか?」