この記事ではダウ理論で紹介されているトレンドの3つのフェーズについて解説します。

市場心理を抑える上で大切な概念となるのでしっかりと理解してください。

またエリオット波動にも通じる考え方です。

<ダウ理論におけるフェーズの定義>

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各フェーズの意味は下記の通りです。

・アキュミュレーション(accumulate:蓄積): 一部の機敏な投資家が資本を投下するフェーズaccumulateは蓄積という意味なので、一部の先見の明のある投資家が買い集めているフェーズです。

・パルティシペーション(participate:参加): participateは参加です。つまりトレンドを察知した投資家やテクニカル分析を用いた投資家が参戦してくるフェーズとなります。

・ディストリビューション(distribute:分配) / エクセス(Excess: 過熱):トレンドが過熱(エクセス)してきて、先行する投資家が利食いを行う時期です。トレンド初期の蓄積:買い集めに対して、分配:売りさばきのフェーズとなります。Distributeは何か保有しているものを配分するというものですが、トレンドの初期から参加していた投資家が保有する資産を、最後に参加してきた投資家に売りさばいて手仕舞いをする、というニュアンスです。

※注:上昇トレンドにおけるフェーズ3:エクセスは文献によっては下降のフェーズ1:ディストリビューションと統合されているものもあります。

※名著「デイトレード」に出てくるバンドワゴンの話はまさに上の図のフェーズ3あたりから市場に参加してくる人々のことを表しています。

フェーズ3で取引をするなということではありません。今自分が参加しようとしている相場がどのような状況・位置にあるのかを知った上で判断できているかどうかがポイントです。