はじめに

https://www.youtube.com/watch?v=YXnXy1bSmog

Twitter などで良く3Dアバターがプレイしている様な Beat Saver の動画が流れてくることがあると思う。そうでなくても、VTuber のゲームプレイ配信でアバターとゲーム画面が重なって表示されている状態はおなじみの画面構成であろう。 そういったアバターが合成された配信を行う中でも、VRゲームとの合成というのは群を抜いて複雑なため、その構成要素を解説しようというのが本稿の狙いである。

https://s3-us-west-2.amazonaws.com/secure.notion-static.com/36949883-9a25-4f86-bc08-558dfcaec9ea/2019-12-14_041349.png

実際に VR アバタープレイを行おうとした時、デスクトップは上記の様な状況となっている。このいくつものソフトが起動して繋がっている状況を理解して準備しなくてはいけない。

VRゲームとの合成(MR合成ともいう)が目的であるが、それ以前にアバターゲーム配信の基本が分かっていないと理解が難しいため通常のアバターゲーム配信の手順についても軽くふれていくことにする。 詳細な手順解説については WEB 上にいくつもあるので、本稿では通しで概要を説明することに主眼を置いている。流れがわかったところで詳細を各所で調べ、理解を深めていただけると幸いである。

ゲーム配信をするには

何はなくともOBS Studio

配信と言えば OBS Studio である。何はなくとも用意しておくべきである。派生品である NAir でも可。

OBS Studio は動画配信用のキャプチャ&エンコードソフトであるが、配信映像を作るための複数ソース合成や音声ミキサー、各種フィルターとかも持っており、配信映像作成の何でもツールと化している。もちろん配信用途でなくとも、デスクトップのキャプチャ&ローカルへの動画保存にも使えるので、色んな素材を作るのに役立つ。 ビデオキャプチャユニットの添付ソフトや、それこそ Steam にも配信で使える機能がついていたりはするけれども、任意のメディアソースを合成することができなかったりするのでやっぱり OBS を利用することになる。

[配信ブロック図]

[配信ブロック図]

ゲーム配信にアバターを重ねる

アバターゲーム配信というと、ゲーム画面の脇にアバターの絵が表示されている構図が主流である。このゲーム画面にアバターの画を重ねるにはどうすれば良いのかというと、ここで OBS なのである。 OBS の映像ソースにてゲームキャプチャを使ってゲーム画面を取り込み、ウィンドウキャプチャを使ってアバター画像を取り込み、2つを合成したり適した位置に配置したりする。

[キャプチャーブロック図]

[キャプチャーブロック図]

このときアバターの画像そのまま重ねると背景が四角い枠としてゲームに重なってしまう。そこで、背景を緑一色にしておいて、緑の所は背景だよと透過させてしまう。グリーンバックによるクロマキー合成である。このクロマキー機能は OBS の画像フィルタとして用意されている。

[グリーンバックダイアログ]

[グリーンバックダイアログ]

ここまででだいたいゲーム配信っぽい映像が作れるようになったと思う。

[配信画面例]

[配信画面例]

アバターを表示するには

OBS でゲーム画面とアバター画像を合成させれば良いというのが大筋。ではアバターを表示させるにはどうしたら良いのかというツールの紹介。