株式会社STANDAGE(本社:東京都港区、代表取締役社長:足立 彰紀、以下スタンデージ)と山九株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:中村 公大、以下山九)は、2021年5月19日(水)より、物流業界初となる、デジタル通貨を活用した物流費用の決済サービス(以下本サービス)を開始したことを発表いたします。

使用可能なデジタル通貨は、USDCoin*¹をはじめとする法定通貨を裏付けに発行され、法定通貨に価値が連動したステーブルコインです。

スタンデージと山九は、2021年2月より、アフリカ最大の経済大国ナイジェリアと日本間の国際輸送において、物流業務を担う山九への物流費用の決済にデジタル通貨を活用する実証実験を4回実施いたしました。

【実証実験の概要】

  1. バイヤー企業が商品代金をデジタル通貨USDCoinにて、ブロックチェーン上のデジタル金庫にデポジット(エスクロー*²)。
  2. セラー企業が商品を発送し、バイヤー企業が商品を無事受け取る。
  3. セラー企業・バイヤー企業両社の鍵を使い、デジタル金庫から商品代金を引き出し、セラー企業に支払い。
  4. セラー企業がUSDCoinにて物流費用を山九へ支払い。

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実証の結果、物流費用の支払い方法として支障なく実行でき、成功いたしました。 これまでの貿易は、輸出国と輸入国の二ヶ国で完了することが通常でしたが、近年は、多国間の自由貿易やサプライチェーンの発達により、三国間輸送*³をするケースが増えています。 日本においても、海外生産拠点を展開する企業が増えたことにより、三国間輸送のニーズは増加しております。

本サービスにより、海外企業・法人間での三国間輸送の増加を見据えた際に、三国間輸送のメリットである物流の輸送時間の短縮に加え、暗号資産の強みである安全・安価・迅速な支払いを実現したことで、金流(お金の流れ)の簡便化を図ります。

スタンデージと山九は、2020年3月に資本業務提携を行い、スタンデージの暗号資産を活用した貿易決済サービスを強みとする貿易総合プラットフォーム「DiGiTRAD」と、山九の強みである国際物流サービスを連携しており、安心・安全・簡単に貿易を行える国際輸送サービスの構築、物流業務のDX化を共同で進めています。

今後、両社は「DiGiTRAD」のブロックチェーン技術を基盤とした貿易決済システムのデジタル金庫(エスクロー)を活用し、貨物配送のステップに応じてデジタル金庫から自動的に物流費用が支払われるというスマートコントラクト*⁴を活用したシステムの構築に取り組んでまいります。 決済×物流の自動化により、物流業務のDX化を目指します。

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■山九株式会社についてhttps://www.sankyu.co.jp 1918年創業。国内に41の支店と49の関係会社、海外には41の現地法人を有する総合物流企業。 プラント・エンジニアリング、ロジスティクス、オペレーション・サポートを有機的に結びつけた、 世界でも類を見ないビジネスモデルを構築。 プラントの企画段階から、設計・建設・重量物輸送・据付・試運転までトータルなサポートを提供し、 プラント完成後はプラントの安定稼働に必要となる操業支援と設備のメンテナンス、調達・生産・販売までの 各種物流にいたるまで、すべてを一貫してサポートできる体制を構築している。

■STANDAGEについて 2017年3月設立。同年12月にナイジェリアオフィスを設立。貿易の売り手と買い手のマッチングから、決済・ファイナンス、貨物配送に至る、全ての貿易業務を完結できる、デジタル貿易総合サービス「DiGiTRAD」を提供。2019年、2020年、2021年の3年連続で、経済産業省「技術協力活用型・新興国市場開拓事業費補助金」に採択。