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Tokyo Otaku Modeの安宅です。今回は、徹底解説シリーズとして、NFTに取り組む事業者向けに、2021年前半を総括するまとめ記事を書いてみました。

2021年にホットトレンドとなったNFT。仮想通貨以外にもブロックチェーンがビジネスに活用できる事例がたくさん出てきています。

私も、ここ数ヶ月でNFTにまつわるいくつかのプロジェクトや企画に携わらせていただき、身を持って実践してきました。以前よりもさらに深くNFTについての理解が深まってきているかと思います。

NFTの根幹を支えるブロックチェーン技術も、数ヶ月前に比べても発展してきています。ビジネスへの活用の仕方も、さまざまな選択肢が増えてきているので、実践者のひとりとして、私が把握している情報をオープンに共有して、よりブロックチェーンのビジネス活用が加速すると嬉しく思います。

目次

はじめに

最初に私のスタンスを伝えさせてください。

私は、NFTやブロックチェーンを活用すると、日本のアニメ・漫画・ゲーム・VTuberといった世界に誇るオタク文化が世界にさらに広がっていき、作り手への収益還元がもっと加速できると考えています。

日本発コンテンツ・IPが、海外へ広がっていき、外資獲得が最大化され、日本の国益に繋がると嬉しく思います。

今は、どこか1社が情報をクローズにして、情報格差で収益性を高めるのではなく、有意義な情報はオープンに公開して、業界全体の発展のスピードを早め、国際競争力を持てるようになればという想いです。

それはブロックチェーンの根幹思想にも繋がる思想で、視聴者の目や耳の可処分時間の争奪戦が激しく行われている国際競争に、日本発コンテンツ・IPがリードをとるためのステップになればと考えます。

今回の内容は、いま私が観測している範囲でなるべく網羅的に情報をまとめています。ただ、この業界はとてつもないスピードで進化するため、情報すべてを完全にキャッチアップされているはずもなく、書いている内容を、そのままは鵜呑みにしないでいただければと思います。あくまで「参考情報」として、同じような境遇にある事業者のみなさまへお役立ていただければと思っています。

1. なぜ「いま」NFTを活用するのか

いざNFTに関連する事業を行おうとしたときに、NFTについて突き詰めて考えていくと、なぜ「いま」NFTを活用する必要があるか、という深く根源的な悩みを持たれる方はかなり多くいると思います。

NFTについていろいろ調べていくと、この技術が将来もたらすメリットは明確で、すでに数百億円を超える成功実績も出てきていて、NFTはビジネスに活用したほうがいいことは間違いなさそうという感覚を持たれる方は多いかと思います。ただ、いざNFTを活用するとしたら、「いま」どういう風に活用していくのがいいのか、という悩みが出てくるのです。

結論から書けば、NFTは、3年前にできたばかりの新しいテクノロジーなので、率直にいえば、「いま」はブロックチェーン純度が低いほうがマネタイズが図りやすい状況です。

例えば、ブロックチェーン純度を10%くらいに薄めた企画にすれば、UI&UXやGAS代の問題を、既存のやり方で「解決」できてしまうのです。

ただ、ブロックチェーン純度が低いデータベース中心の企画を実現しても、NFTが本来持つ真価は発揮されません。ビジネスとしての売上・収益の上限はこれまでと変わらないのです。

NFTが真価を発揮し、その上限を突破するには、DeFiを含む”有力サービスへの連携がカギ”になります。