GRI設立までの流れ
2010年代に入ると、イヴェリス各地でファルサーによる被害が急速に拡大した。既存の防衛体制では対応が追いつかず、2014年頃には有志による民間討伐隊が結成される。討伐隊は銃器や地形を利用した原始的な戦法を用いながら、巡回や避難誘導、小規模な討伐を繰り返し、次第に組織としての基盤を築いていった。
その後、鉱物化液を用いたジェミネーションが開発され、討伐隊の活動は大きく前進する。当初は副作用が強く危険も多かったが、改良により安全性と再現性が向上し、実戦投入が可能となった。この時期には、戦闘を担う者、研究に専念する者、調整や交渉を行う者といった役割分担が自然に生まれ、後の三部門制の原型が形成されていく。
2016年から2017年にかけて、政府は北部から中部へ移動する大規模なファルサー群に対処するため、討伐隊に合同掃討作戦を依頼した。ジェミネーション適合者を中心とする小隊編成や観測所の整備、研究班の支援などの体制が導入され、作戦は成功を収める。この成果は、恒常的に活動できる専門組織の必要性を社会に強く印象づけることになった。
こうして2017年、討伐隊は首都ルメトラに本部を置く独立組織「GRI(Gemological Response Initiative)」として正式に設立される。ここで三部門制が明文化され、戦闘・研究・調整を一体的に運用する体制が確立した。以降、GRIは政府から独立しつつも連携可能な立場を保ち、イヴェリス全土を対象とした活動を続けている。