社名について

代表・水元がこれまでの原体験から「教育をより良いものにするための事業をやりたい」という思いで2020年2月に立ち上げたのが、株式会社Froomです。社名には"From Room"「今この部屋・この場所から始めていこう」という言葉が由来で、FromとRoomの2語をくっつけたものです。じっくり考えて生まれたというよりは、名前がないと困る状況で深夜テンションでつけた名前がFroomです。割と気に入っています。

事業について

教育への思いからスタートしたこともあり、小・中学生の義務教育段階の子どもたち向けに事業を届けたいと考えていました。昨今のOECDによるPISA調査が明らかにした日本の子どもたちの読解力低下を解決するための現代文の最適化学習を展開しようと考えるもテックハードルが高過ぎたり、小・中学生の非認知能力を高めるための起業家教育を提供しようと検討するもCOVID-19の影響による対面学習の実現が困難になったことに加え、私たちが持つチャネルやコンテンツだけでは限界を感じたりなど、教育の課題を解決しようと仮説を持って取り組む中で、自分たちでは解決することができないという検証結果を得るサイクルを繰り返してきました。

「次はどんな仮説を持って事業を創ろうか?」

そんなことを考えながら、会社の存続や社会経験のために受託していたのが、現在の岐阜にある製造業であるHさんの新人社員教育コンテンツ動画製作の仕事です。

N=1から見えた課題

日々苦戦し大変な状況でもありますが、Hさんと仕事をする中で解像度高く見えてきた課題がありました。

企業の新人教育に関する課題

大企業などでは新人社員の教育・研修はすでに体系だったものになっていたり、研修のプロフェッショナルに研修をアウトソースしたりしています。

私たちがお仕事をするHさんは、工業・商業高校などの専門高校を卒業してから入社します。入社段階では18歳ということになります。当然、自社の技術や仕事内容などを社内で教育をしますが、歳の離れた上司の方々かPower Pointで作成したスライドで基礎学習し、現場での研修(OJT=On the Job Training)を通して知識・仕事内容を学習していきます。

上司-部下の研修を行うにあたって、上司側は資料作成や当日指導の時間ブロッキングが必要です。また当然部下も、研修の中だけでは全ての知識が身につくわけではなく、現場に出て上司のサポートを受けながら学習していくので、当然ここでも上司の人件費が必要になります。

余談ですが、私たちが工場見学した際も、担当者の方が工場までの移動から設備説明まで一通り対応してくださいました。ありがたい気持ちと同時に、ここで割いていただいたリソースを長期で見た時にレバレッジが効いたと思ってもらえるように尽くしたいと考えました。

これまで学校で取られていたような、1対N(N対N)の講義型学習と呼ばれる集団学習の形態が難しくなってきました。当然、社会的距離を保ったりなどの対策を講じて取り組む場合があるのですが、その準備自体に工数・コストがかかることに加え、もし集団感染など最悪の事態が場合に企業への影響は甚大となります。

また、早急なオンライン学習・リモート学習への遷移も簡単ではありません。これまで対面前提で作成されていた資料は、オンライン学習向けに音声・字幕などにより再作成しなければなりません。

企業の教育教材製作ツールはこれまで、Power Pointが主でした。それが、オンライン学習の需要に高まり、動画での学習が求められるようになってきました。動画製作ツールはクリエイター向けのツールから、初心者でも直感的に作成できるツールもあります。私たちがInstagramのストーリー上で行なっているのも動画編集です。