https://twitter.com/tomohiro_tagami/status/1453935084071841814?s=12

1/ FATFからガイダンスの改訂版が正式に公開されました。今後このガイダンスに沿って各国で規制が整備されていきます。

超重要なので要点を見ていきましょう。大きく分けて「トラベルルール」「メタバース」「NFT」「DeFi」に関する項目を説明していきます。 https://fatf-gafi.org/publications/fatfrecommendations/documents/guidance-rba-virtual-assets-2021.html…

2/ まず「トラベルルール」について

最も大きな論点になっていたのが「セルフカストディ型ウォレットがVASPに含まるかどうか」です。 こちらは各民間企業のロビイングの甲斐あって含まれないことになりました。これは非常に大きいです。なぜ大きいかというと、

3/ セルフカストディ型ウォレットがVASPとして定義されると、KYCが導入されることになるので、DeFiやNFTから匿名性が排除されます。 これはゆくゆくは、メタバースから匿名性が排除されることになりかねなかった問題、と僕は認識していました。

実名のメタバースだとッ... メタバースとは...?

4/ 続いてNFTについて、これも超重要。

FATFは、NFTを暗号資産ではないと見ているようです。ただし「暗号資産のように使用されているNFT」に関してはこれに則らないともしています。 FATFによると「支払いまたは投資対象として機能する場合、暗号資産と同じ枠組みで規制される可能性がある」とのこと

5/ 現状のNFTはほとんどこれに該当しそうなので、これは規制強化の方向で進みそうですね...

6/ そしてDeFiについて(DeFiにはそれなりに精通しているつもりなので、FATFの解釈をわかりやすく言い換えてみます)

FATFは、DeFiプロトコル自体は規制対象にならない(規制できない)ものの、それらを制御するエンティティはVASPとして定義される可能性があるとしています。

7/ また、プロトコルが分散されている場合でも、そのネットワークの運用者をVASPとして定義する可能性もあるようです。

具体名は出ていませんが、現状のUniswapにおけるUniswap Labsやa16zなどがこれに該当するのではないでしょうか。

8/ これは、先日ツイートした「MakerDAOが米国におけるジェネラルパートナーシップに該当する可能性がある」件と似たような考え方ですね。

DAO自体は規制できないから実質的な運用者を規制しようという考え方です。

「DAOが課税対象になる」というWeb3の未来を揺るがしかねない重大トピックについて、現在進行形で議論が巻き起こっています。

超重要なので何が起きてるか解説していきます。このスレッドを表示

個人的には、セルフカストディ型ウォレットがVASPとして定義されなくなったことだけでも相当な進歩だと思っています。

民間で声をあげれば少なからず反映されることはあるんですね。頑張っていきましょう。