web3に関してのトレンドを振り返ると、2020年はDeFi、2021年はNFTとクリプトゲームの年になりましたが、2022年はDAOがより大きく注目されると言われています。
DAOは「Decentralized Autonomous Organization」の略であり、日本語では自律分散型組織と訳されます。それだけ聞いても「?」という感じですが(僕もそうでしたw)、簡単にいうと社長のいない会社のようなものです。
株主、経営陣、役員などのような管理者がいなくても、ミッション実現に向かってメンバーが自ら自律的に価値提供をして、事業を推し進めていく組織のことをDAOと言います(この組織(Organization)の部分はCommunityやCompanyとも言い換えることができDACと呼ばれることもあります)。
上司やリーダーいなくてもそのようなことは可能なのでしょうか?最も有名なDAOはビットコインのプロジェクトと言われており、サトシナカモトというリーダーがいなくても世界中のマイナーたちによる貢献によりビットコインは100兆円近い時価総額まで成長しています。
https://coinmarketcap.com/ja/currencies/bitcoin/
DAOにはコア開発者(コントリュビューター)というプロジェクトの方向性を提示する中心メンバーが存在し、基本的にはそのコントリュビューターが提示する選択肢に対し、DAO内のメンバーたちが投票することで決裁がなされ物事が前に進んでいきます。
このnoteではなぜ今DAOが注目されているのかその理由をはじめ、DAOの事例やそこでの働き方、そして可能性と課題について深堀りをしていきます。
Source : Lisa xu
これまでのインターネットの歴史を見てもDAOは必然の流れであると断言できます。その理由を簡単に説明していきます。
DAOが当たり前になる未来を見ていく前に、まずはこれまでのwebの流れを振り返りましょう。よく出てくる事例ですが改めて。
web1:企業がユーザーにコンテンツを提供 まずweb1と言われている1990〜2000年代におけるインターネットは企業が配信するコンテンツを私たちは一方通行にただ消費するだけでした。そこではYahoo!、Googleが代表的な企業でしょう。
web2:ユーザーがコンテンツを提供 そしてweb2の2000年以降はそのインフラの向上に伴いインタラクティブ性が増し、ユーザーがコンテンツを簡単にアップロードできるようになりました。
ユーザー自身がコンテンツ提供者となり、企業はその「場」となるプラットフォーマーとなったのです。そこではFacebook、Twitter、YouTube、TikTokなどのSNS企業が膨大なアクセスを集めることになりました。
web3:ユーザーがプラットフォームを提供見出しにある「ユーザーはステークホルダーへ」という言葉の意味はまさにここにあり、ユーザーはプラットフォーマーを利用する存在から、運営する主体にかわります。
私たちが多くの時間を費やしているオンラインコンテンツの多くはUGC(ユーザー生成コンテンツ)であり、もうすでに運営の一部を担っている状態であると言っても過言ではありません。
このようにユーザーはプラットフォーマーに対して多大な貢献をしているにも関わらず、そこでの金銭的リターンはほぼ実現できてなく見返りは「いいね!」止まりとなっています。