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Blockchain Interoperability: Cosmos vs. Polkadot
ブロックチェーンのインターオペラビリティは、非中央集権的なインターネットを拡大する上で、市場に巨大なインパクトを与えるNext Big Waveとなるイノベーションを業界にもたらすかもしれない。
中でも、トップ候補の2者は、COSMOS NetworkとPolkadot Networkである。そこで、それぞれのプロトコルの仕様、ネットワークのデザイン、セキュリティモデル、テクノロジースタックなどについて、比較しながらみていきたい。
その前に、まず、ブロックチェーンのインターオペラビリティとは、何を意味しているのか?ハイレベルでの理解が得られるよう説明をしていきたい。
ブロックチェーンのインターオペラビリティとは複雑な話なんで、できる限りシンプルな形で話そう。
ブロックチェーンのインターオペラビリティとは、取引所などを介さずに、ブロックチェーンのプロトコルを通じて、例えば、ETHを送ってBTCを送ることを意味する。とても単純な要望ではあるが、まだ実現されてはいない。
PolkadotとCosmosは、複数のブロックチェーンが、安全かつ信頼ある形で、上に述べたトークンの交換も含めた相互にコミュニケーションできるプロトコルの開発を進めている。このプロトコルが出来上がれば、新しく作られたブロックチェーンが、トランザクションやメッセージをお互いに送信可能になる。
複数のブロックチェーンをつなぐネットワークは、非中央集権型のインターネットを改良するためのネットワーク効果を生み出すだろう。なぜなら、全てがつながったとき、それはより多くの資本、そして、改良されたユーザーエクスペリエンス、そして、ネットワークを更に改良するためのブレインストーミングをもたらすと考えている。
ブロックチェーンのインターオペラビリティは、ブロックチェーンのスケーラビリティ、スピード、そして拡張性を相当引き上げることができる。たとえば、もし、あなたが利用しているブロックチェーンのトランザクションスピードが、1秒間に100件という上限が与えられている場合、あなたは、新たに、2番目のブロックチェーンを作ることができ、かつそのブロックチェーンを1番目のブロックチェーンや他のブロックチェーンと相互に接続し、秒間200件のトランザクションを処理できるようになる。これにより、1秒間に最大数千トランザクションまで処理できるようになる。
そして、このテクノロジーは、プライベート、パブリック、そして、コンソーシウム型のブロックチェーンを相互接続することができる。結果的に、ブロックチェーンは、SWIFTのような法定通貨の送金システムと接続することも可能になるわけだ。
私のリサーチに基づくと、この2つが、もっとも可能性をもったプロジェクトだと考えている。2者とも、非常に強力な技術チームをもち、この業界のコミュニティで、とても良い評判があり、両者ともこのブロックチェーンの世界で長年活動してきている。そして、すでに、それぞれのソフトウェアで何十万行ものコードをスクラッチから彼らは書いてきている。
この2者は、ブロックチェーンのインターオペラビリティの問題を解くために、近しい戦略を取っている。しかし、そのプロトコルやデザインに、多少の違いがある。ただ、これらの違いは、セキュリティ、プライバシー、効率性、柔軟性、そして、使いやすさなどに、トレードオフをもたらすことになるだろう。
では、ここから、ブロックチェーンのインターオペラビリティの未来について、2者のソフトウェアを比較しながら掘り下げてみていくことにしよう。
Source: Cosmos Network Website and Polkadot Network Website