2020年5月8日、1回目の食糧配給活動を行いました。このページではその活動についての報告を行います。

いきなりこのページに辿り着いて、話がよく飲み込めないという方はフィリピンへの食糧支援を御覧ください。

06:00 マンダルヨン市の自宅を出発

「生まれて初めてこんなことをするからか、前夜は緊張してよく眠れなかった」と言い、嫁さんは6時に自宅を出発しました。

現在フィリピンはロックダウン中であるため都市間の移動は厳しく制限されていて、在住者以外立入禁止となっているところも数多くあります。 しかし、バランガイスタッフや医療従事者、警官などは現在のフィリピンでは”フロントライナー”と呼ばれており、立場上都市間の移動や物資の購入などについて比較的融通が効きます。

今回の配給活動における移動や物資の購入については、アンティポロ市ではたらくフロントライナーの1人であり、我々夫婦のニノン(結婚の後見人的存在)の1人でもある方にご協力いただき、円滑に進めることができました。

マスクとメガネで臨む嫁さん

マスクとメガネで臨む嫁さん

08:30 配給活動の許可申請手続き

バランガイオフィスの入り口

バランガイオフィスの入り口

アンティポロ市のバランガイオフィス(役所的なところ)に出向き、今回の配給活動の許可を得るべく活動の概要を説明したところ、活動計画の一部を変更することを条件に許可を得ました。

計画の変更点とその理由について

フィリピンはロックダウンを延長し、現在は更に厳しいハードロックダウンという状況にあり、これまでよりも行動に制限が課せられます。これにより「食料品を置いて回る」という配給方法はバランガイオフィスに配給活動への許可を得るよう申請する際に却下されました。

治安の問題もあるためフロントライナーが同行する形で Food stub を配って回り、数箇所に設置した配給場所に1世帯につき1人ずつ受け取りに来てもらう形での配給となりました。

また、我が家には子供が4人いますが親族に面倒を見てもらうようなことは、都市が閉鎖されている状況的に難しく、嫁さんが長時間自宅を空けることが出来ないため Food stub と食糧の配給は同日に行いました。

09:00 お米の購入

あまり書くべきことではないのかもしれませんが、実はバランガイが既に支援物資としてお米を配付しているのですが、品質がよろしくないらしく結構な量が返品されてしまっています。 「支援物資だからといって安い品質の悪いお米ではなく、ちゃんとおいしく食べられるお米を買わなければならない」と、お米原理主義の嫁さんが力説し、お米の問屋から直接買い付けるかたちとなりました。

50キロのお米が入ってる袋を101袋、合計約5トンのお米を購入しました。100袋でなく101袋となっているのは、嫁さんが独自に集めた支援金で購入した1袋があるためです。(この支援金は後述する収支には含めていません。)

1袋50kgもあるお米が次々と搬入される

1袋50kgもあるお米が次々と搬入される

09:30 梱包開始

これが…

これが…

嫁さんの親族を中心に梱包作業を開始しました。大きな袋に入ったお米を10キロずつ小分けにします。3時間半程かかって終了。

地味ですが割とハードな肉体労働で、現在フィリピンは真夏ということもあって終了時にはみんなに疲労の色が。 フィリピンではおやつをミリエンダと言うのですが、軽食と飲み物をミリエンダとして用意しました。

尚、写真の彼らは普段同じ集落で生活している人たちで、嫁さんの兄弟を中心に構成された親族による梱包チームです。

こうなって…

こうなって…

こうなりました

こうなりました

13:30 Food stub とお米の配給を開始

1日で全てを完了させるべく、Food stub とお米の配給は並行して行うことになりました。 嫁さんはバランガイのチェアマン(バランガイの長)とフロントライナー数人で混成したチームで Food stub を配付、Food stub を受け取った人は2箇所に設置された食糧の配給場所にてお米を受け取る。というのが一連の流れです。

今回 Food stub の配給対象となった地区は Antipolo 市内の Antipolo upper dela paz、Stio tawid、Sitio olalia、Sitio alarcon、Sitio singkalan、Sitio pinagmasahan、Sitio poblacion、Purok imelda、Purok silangan、Purok cepina、Padilla、Sanakai、Supplemantal、Purok sagipin の13箇所です。

Food stub を配布し終わった嫁さんがもう1箇所配給場所を設けて、最終的には3箇所で並行してお米を配給しました。全て配給し終わった頃には17時も半分を過ぎていました。 なんとか購入したお米は全て配給することができました。

受け取った方々の一部

受け取った方々の一部