來源:漆黒秘話8

翻譯:嵐糖


縱觀歷史,在每個關鍵時刻,必會寫上某個人的名字。某個贏得戰爭建立國家的人。某個有歷史性的發現的人。某個在迫在眉睫的困難中拯救人民的人——他們將這些在夜空中如點點繁星般閃耀的人稱做偉人、天才、英雄。 我不是英雄。硬要說的話是「會長」。 傳承了18代的、加隆德煉鐵廠的第18任會長。包括初代在內的幾個人幸運地在還活著的時候出讓了這個位置,但最短的那個在就任後3天便失去性命。就這樣過了大約200年……擔任這個職務的18人,即使後代世代相傳,也只能總歸為「初代西德和他之後的會長們」吧。 因為我們要實現的是無形的壯舉。 這個名字不會載入史冊。我不是什麼英雄。

歴史というものを見渡してみると、その節目には、必ずと言っていいほど人の名前が記されている。戦いを制し、国を打ち立てた誰か。歴史的な発見をした誰か。迫りくる困難から民衆を救った誰か――そんな、夜空を点々と照らす星のような人々を、偉人とか、天才とか、英雄などと呼ぶのだろう。 俺は英雄ではない。しいて言うなら「会長」だ。 18代続いているガーロンド・アイアンワークスの、18番目の会長。初代をはじめとした数名は幸運にも存命中にその座を譲ったが、最も短い奴は、就任後3日で命を落とした。そうして約200年……この役職を務めてきた18人は、たとえ後世に語り継がれることがあっても、「初代シドと彼に続く会長たち」くらいにまとめられるのが関の山だろう。 俺たちが成し遂げようとしているのが、形なき偉業なのであればなおのこと。 この名は歴史に残らない。英雄でもなんでもない。

即使如此,我們仍然昂首挺胸的活著。

それでも俺たちは、胸を張って生きている。


聳立在銀霧湖上的「密約之塔」。 雖說是鼎鼎有名,但構成這名字的巨大戰艦被盜墓者們奪去了裝甲,已經像枯木一樣枯萎了。 那種廢墟一樣的感覺,很適合當一個藏身之處。在湖裡的位置不方便,所以很難被襲擊,更重要的是,聽說纏繞在殘留外殼上的巨大水管……不,「龍」,與那位英雄有著淵源。我們定居在那是個很好的選擇。

銀泪湖にそびえ立つ「黙約の塔」。 大層な名前だが、それを構成する巨大戦艦は装甲という装甲を盗掘者たちに引っぺがされて、もはや枯れ木のごとき有様だ。 そのいかにも廃墟といった雰囲気は、隠れ家を構えるのにうってつけだった。湖の中という立地も不便な分だけ襲われにくいし、何より、残された外殻に巻きついている巨大なホース……いや「龍」は、かの英雄と縁ある存在だったと伝え聞く。俺たちが住み着くのには、おあつらえ向きだろう。

那天晚上,加隆德煉鐵廠的員工和協助者都在那個秘密基地中央的會議室裡睡著了。 過去幾天直到半夜都還在水晶塔裡工作,今晚沒那個必要了。準備工作已經就緒,明天早上,那座塔預定前往過去的第一世界。為了慶祝這件事,一場小小的宴會已經結束,但還是很多人捨不得離開,到處都是打鼾的人。 只有一個火堆還在燃燒,沒有打擾他們的睡眠。 清醒著注視這一切的,只有我和另一個人。

そんな隠れ家の中央にある集会場で、その夜、ガーロンド・アイアンワークスの社員と協力者たちが眠りこけていた。 ここ数日は真夜中まで作業場であるクリスタルタワーに詰めていたが、今晩はその必要もない。準備はすでに整えられ、明朝、あの塔は過去の第一世界に向けて出発する予定になっていた。それを祝して開かれたささやかな宴もとうにお開きになっていて、それでも名残を惜しんで場を離れられなかった面々が、そこらでいびきをかいている。 ひとつだけ焚き続けている火は、彼らの眠りを妨げることなく、ただ赤々と燃えていた。 それを見つめながら起きているのは、俺と、もうひとりだけだ。

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「喂,古·拉哈……」

「なあ、グ・ラハ……」

被我呼喚的人,用他那火焰般赤紅的雙眼看向我。 因為他那個紅色——他擁有亞拉戈皇室的血統,所以一直沉睡到這個時代,然後明天,他將前往另一個時代。這一次,我們要超越世界,帶來希望、帶來另一個未來。 一想到這個重任……我們交給他的使命有多麼沉重,我就感到難以言喻。 但是,我們已經做好了覺悟。 我整理了一些想說的話,取而代之的是問了我一直想聽的故事。

呼びかければ、炎と同じくらい赤い目がこちらに向けられた。 彼はその赤ゆえに――アラグの皇血を持つがゆえにこの時代まで眠り、そして明日、別の時代へと渡っていくのだ。今度は世界さえ超えて、希望を、別の未来を届けるために。 その重責を……自分たちが彼に任せた使命の重みを思うと、いつだって言葉にできない気持ちがこみあげてくる。 しかし、互いにもう、覚悟は問い終えたのだ。 つい口に出しそうになったいくつかの言葉を仕舞って、代わりに、前から聞こうと思っていた話を今日こそ振ることにする。

「你……為什麼會和水晶塔一起沉睡?」

「お前……なんでクリスタルタワーと一緒に眠ったんだ?」

聽到這個問題,他意外地眨了眨眼睛,然後輕輕地笑了起來。

そう問うと、彼は意外そうに目を瞬かせたあと、小さく吹きだした。

「事到如今才問這個?」

「今それかよ」

「這是最後的機會了。  那是只有你才能完成的任務吧,我也認為這是正確的。  正因如此,我們的夢想才會相連。  ……但是,這並不是一條能輕易選擇的道路。」

「最後の機会だからな。  そりゃあ、お前にしかできない役目だっただろうし、正しかったとも思う。  俺たちの夢が繋がったのだって、そのおかげだ。  ……だが、簡単に選べる道でもなかっただろうに」

一直以來對他的疑問就這麼直接地說出來了,大概是察覺到我不是在開玩笑吧,「是啊……」他一邊喃喃自語,一邊將視線轉回火焰的方向。 似乎在思考答案,他的尾巴晃來晃去。 我耐心地等待他的答案,過了一會,他突然露出笑容。瞇起的眼睛似乎越過了火光,看向更加耀眼的東西。

かねてより抱いていた、彼についての疑問。それを率直に切り出せば、冷やかしではないと察してくれたのだろう、「そうだなぁ……」と呟きながら視線を炎の方へと戻していった。 答えを探しているらしく、尻尾が右に左に行き来する。 辛抱強く返答を待っていると、そのうちに彼がふっと笑みを浮かべた。細められた目は、炎の輝きの先に、もっと眩い何かを視ているかのようだった。

「我被擊中了,那個熱、和光。」

「あてられたんだよ、あの熱と、光に」

「……什麼?」

「……なんだって?」

「西德和尼祿、還有魏吉和初代的比格斯。  大家的頭腦和手藝都非常出色——」

「シドとネロ、それからウェッジに、初代のビッグス。  みんな、めちゃくちゃに頭も腕もよくてさ――」