仮想通貨界は空前の「DeFi」ブーム。その理由は「仮想通貨を使って新たな仮想通貨を生み出す」錬金術のような運用方法にある。果たして勝ち組投資家が実践する方法とは?

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(※情報は2021年5月18日時点)

仮想通貨で話題沸騰の「DeFi」

ビットコインに次ぐメジャー仮想通貨のイーサリアムが爆騰している。年初からの上昇率は6倍に達し、40万円の大台を突破してきた。その背景にあるのはイーサリアムの高機能なブロックチェーン技術を利用した「DeFi」(ディーファイ)だ。

「Decentralized(非中央集権的)Finance(金融)」の略で、分散ネットワーク型の金融サービスを指す。DEX(分散型取引所)や仮想通貨の貸し借りができるレンディングがその代表格。

今ではイーサリアム以外のブロックチェーン上でも多数のDeFi系サービスが登場しており、それを利用した資産運用が活況を呈しているのだ。

仮想通貨“億り人”のYouK氏@youk55)はこう話す。

「4月後半にシンガポールに帰国したところ、空港でのPCR検査でまさかの陽性判定。隔離生活がヒマすぎて100万ドルほどの資金をDeFiで運用し始めたのですが、毎日8000ドル以上のリターンが出ています。年利にすると300%前後になるでしょう」

コロナ感染も驚きの事実だが、「年利300%」も驚異的。ただし、この利回りは「むしろ低いほう」とか。

「イーサリアムの価格がここ1年で20倍近くに上昇していますから、その仮想通貨を使って運用すれば、もっと大きなリターンを目指すことも可能。実際5万%以上の年利を謳うDeFiもあったりします」

「DeFi」の複雑怪奇な仕組み、手法とは

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話がうますぎて詐欺商品としか思えないが……なぜ、そんなに高い利回りが見込めるのか?

「投資家はDeFiのサービスに、保有する仮想通貨を預け入れることでリターンが得られるんです。預け先がレンディングサービスなら利用者が払う金利の一部が投資家に還元され、DEXに預け入れたら利用者が売買するときに支払う手数料が投資家に還元される。このように、仮想通貨を預け入れる行為を『流動性提供(LP=Liqudity Providing)』といい、LPで金利や手数料収入を得る運用を『イールドファーミング』といいます。直訳すれば“利回り農業”。手数料収入などを“収穫”するからです。

これに加えて、各DeFiサービスが独自に発行する仮想通貨を”ガバナンストークン”として流動性提供者に付与するのが一般的。株でいう議決権のようなもので、サービス拡充などに際して投資家が意思表示できるよう導入されたものですが、取引所に上場すると軒並み爆騰したため、イールドファーミングのリターンが爆発的に上がったのです」