9/26(日)20:00ごろ、 このNFTが945ETH(約3億円)にて二次流通で取引されました。
日本人男性の平均生涯年収(約2.9億円)とほぼ同等です。 SNSでは「こんな絵、私でも書ける」「価値がわからない」という意見も。気持ちはわかりますが、背景を知らず価格の話だけをしつづけるのは、少し恥ずかしくみえてしまうかも...と思い、速報として解説を書いてみました。
このNFTはArtBlocks(以下AB)というNFTのシリーズです。 今回落札されたChromie Squiggle(日本語訳:うねうね)シリーズは、ABのアイコンにもなっている象徴的なものとなります。
ArtBloclsは「ジェネレーティブアートのコレクション」 ●ジェネレーティブアート(generative art)とは 「スクリプト(プログラム)で制御され生成される画像/動画」 いいかえると「コードを使用して作品を作成するアート作品」です。
今回のArtBlocks「ChromieSquiggle(うねうね)」は、色・グラデーションの変化率・各波線の形などが発行時にランダムに生成される仕組みです。 それにより、レアリティが生まれて価値が高いもの、普遍的なものの差が生まれます。 一時流通で手に入れるコレクターも、どんな作品となるか発行されるまでわかりません。 アーティストの意向だけではなく、ランダム性が加わることによりmint(発行)時に初めて作品ができあがる、アートとブロックチェーンの技術が組み合わさった、NFTでしか生まれ得ない革新的な作品です。
ちなみに、サイト上では高画質、かつ、グラデーションの動きが確認できます。ぜひ「LIVE」ボタンを押して本来のデータをご覧くださいhttps://artblocks.io/project/0/gallery
●ArtBlocksはプラットフォーム 初めてジェネレ-ティブアートに焦点をあててつくられたNFTプラットフォームとなります。 一発行はABのサイト上でおこなわれ、二次流通はOpenSeaでの取引が多いです。 現在は木曜深夜2時など、決まった時間に新しいシリーズが発行され争奪戦となっています。
ABのシリーズは3つ、そのなかでも一番人気の「curated」は運営が厳選して指名したアーティストの作品となります。世界的に有名なアーティストが多く含まれます。ひとつのコレクションあたりの、平均発行数は730個となっています。
▼ ABに掲載される作品の定義は公式サイトで確認できます。https://artblocks.io/learn
cryptopunksやBoredAPEなど、コミュニティやプロフィール写真のためのNFTとは、そもそものアプローチが異なります。
●はじめて「ジェネレ-ティブアート」にスポットライトをあてた スクリプトを使って作品をつくるアーティストは世界に数多く存在し、ジャンルとして確立しています。 ABはジェネレ-ティブアーティストを専門とすることで、創作活動の手助けにもなりました。
ABの二次手数料の分配の内訳 OpenSea:2.5%、AB運営:2.5%、そしてアーティストに5%
かなり多くの割合がアーティストに渡る仕組みとなっています。 またアーティストは利益を受け取らずに、寄付にまわすこともできます。その一連がスマートコントラクトでオープンな状態で可視化されています。 ・安心感のある「ブランド」 もはやABは単なるプラットフォームではなく「ブランド」になっています。 厳選されたアーティストによる、高品質のアート作品として安心感まであります。 大げさにいうと、NFTアートにおけるピカソ、モネ、ウォーホールの絵が買えるプラットフォームとなっています。
多くのNFTが出回っていますが、最終的にABに傾倒するコレクターも少なくありません。 9月の暴落時にも、そこまで価格を下げなかった印象です。 ・サザビーズ、クリスティーズオークションにも出品権威あるアートオークションにもNFTのな中ではいち早く出品。 サザビーズでは9作品の詰め合わせが1000万円で落札されました。
・DAOまでできている今回のChrome Squiggleでは愛好者のためのDAOができています。 解説するには文字数が足りないため、興味を持った方は公式サイトへhttps://squiggledao.com/
以上、ArtBlocksについて解説でした。