良い発声は、良い歌の出発点です。ですが、発声が良いだけで良い歌になるわけではありません。 なぜなら、**歌は最終的にメッセージを伝える“表現の芸術”**だからです。

この章では録音に直結する、**「表現を準備する方法」**について扱います。

1. 発音と音程を先に身体に入れる

表現を考える前に、最低限次の2つは身体に入っている必要があります。

この2つが安定していないと、録音中の脳内リソースの大半が「歌詞を間違えない」「音を外さない」に縛られてしまいます。そうなると、感情やフレージングに回せるエネルギーがほとんど残りません。

練習段階では、

といった形で、まずはミスを減らすことに集中する時間を、必ず一度は取っておくのがおすすめです。

2. 曲を分析し、設計する

次の段階は、曲全体を 「どう歌うか」設計していく作業です。

歌詞を印刷して、たとえば次のような要素に印をつけてみてください。