
文房具が好きな少年
ぼくは、書く音が好きだ
ぼくは、文房具屋に行くのが好きだ。 ゲーム売り場より、カード売り場より、 ノートとペンが並んでいる場所のほうが落ち着く。
シャーペンの先をカチッと出す音。 紙の上をペンが走る、さらさら、という音。 それだけで、頭の中が少し静かになる。
学校では、みんなタブレットを使う。 先生も「便利だから」って言う。 たしかに早いし、きれいだ。
でも、ぼくはノートを開く。
書くと、手が考えはじめる
ペンを持つと、不思議なことが起きる。
頭で考えていたことが、 手の動きに変わっていく。
うまく書こうとすると、 指先に力が入ったり、 線が曲がったりする。
そのたびに、 「こうかな?」って、 頭と手が相談している感じがする。
先生は知らないかもしれないけど、 ぼくの脳は、 いま全力で働いている。
目と手が、同じ場所を見る