動物の体温と検知について 動物には爬虫類のような変温動物と私たち哺乳類に代表される恒温動物がいます。 変温動物は、周りの温度(気温、水温)に応じて体温が変化し、恒温動物はほぼ一定に体温を調節します。 代表的な害鳥獣(哺乳類)の体温(いずれも平均)は下記のようになります。 害鳥:38-42度 イノシシ:38度 シカ:40度 クマ:38度 タヌキ:37.5度 ハクビシン:38.5度 イタチ:38度 ヒトの体温が平均36.5℃ですからヒトよりも≒1~5度高い体温となっています。 動物の体温はその活動によって、変わることが知られており、一般に活発に動き回っている時の体温は通常時と比べて1度~2度高めのようです。(東邦大学生物学科) イノシシの場合、捕獲した時暴れた個体は体温が急に上がるそうです。 クマは活動を休止する冬眠時は、31~35度になるそうです。 上記の害獣を含む動物の体温は、その動物を検知するのに広く利用されています。 PIRS(Pyroelectric Infrared Radial Sensor、焦電型赤外線センサー)という技術です。 赤外線がパッシブ・レイ(自発的な放射)であるということが最大のメリットです。 赤外線は、熱線とも呼ばれ、絶対零度(-273度)以上の物体では自発的に放出されます。 すなわち、体温(熱)をもった動物はそれ自体で熱を放射しているという現象を捉えてそれを検知できます。 検知装置自体も、電磁波を用いた反射波(いわゆるレーダー)を用いた検知とは、構造が簡単 にできるというメリットもあります。 弊社害獣対策装置でも、一部のセンサーで採用しております。 一方デメリットは一般に背景(普通は気温)との温度差は4°C以上必要で、気温が低い状況では 非常に鋭い検知特性を見せますが、気温が体温に近いか、より上がるような例えば猛暑日(35度以上)では、格段に検知性能はおちて、38度以上ではもはや検知はできません。 一般に猛暑日は年に数回あるかないかなので、実用上困らないことがほとんどでありますが、厳密性を求められる用途では使用自体を停めるか、温度の影響を受けないセンサーを併用します。 現在では、安価・高性能なPIRSが出回っており、玄関・門扉などの人感センサー・監視カメラ等気温の影響を受けにくい用途などに大量に使用されています。
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