2021年後半

7月になりましたが、OptimismやArbirumなどのEthereum L2がいよいよ出てくると言われています。これまでガス代が高くなりすぎるために実現できなかったようなアプリケーションが出てくると思うので、2021年下半期はL2による盛り上がりに期待しています。

またEthereumのEIP1559を含むアップグレード(通称ロンドンのアップグレード)も7末-8月に予定されています。これはネットワークの混雑状態に合わせてブロックサイズを動的に調整し、ガス代の市場レートを作るものです。そして手数料に使われたETHはバーンされるようになります。

どのように使い勝手が変わるのか、プロジェクトにどのような影響を与えるか、ETH価格にどのような影響を与えるのか、など見ていくのが楽しみな時期になります。

■ Last Week in Crypto

1.Layer 2 Excitement Buoys Qredo Token Private Sale

Qredoは、トークンのプライベートセールで、$16Mドルを調達したことを発表しました。今回のプライベートセールの投資家には、Coinbase、Figment、Nexo、Ledger Prime、LD Capitalなどが参加しています。またCoinListでパブリックセールを実施することも発表され、セールは今週予定されています。

QREDOについて

Qredoは、Tendermintを利用した独自ブロックチェーンで、分散型カストディを目指します。またユーザは、異なるチェーンをまたいでトークンを交換することもできます(現在はBTC、ETH、ERC20対応)。

最近の説明を読んでいると、DeFiを利用したい機関投資家のニーズを重要視しているようです。先日、ETH2.0のステーキングサービス事業者StakeHound(+その預かり業者Fireblocks)が鍵を紛失し、約$75MドルのETHにアクセスできなくなったという事件がありましたが、このような鍵管理のリスクを軽減するための分散プロトコルになります。

カスタマイズされた分散カストディを簡単にセットアップでき、コンプライアンス義務を助けるレポート機能のようなサービスも開発しています。

Qredoの仕組み

Qredoは、秘密鍵を分散化するために、閾値署名方式(TSS)を使ったマルチ・パーティー・コンピュテーション(MPC)という暗号技術を使用しています。

暗号鍵のシェアが、複数のMPCノードに保持されます。複数ノードが協力することで、秘密鍵を生成することなく、トランザクションに署名するためのデジタル署名を生成することができます。

通常これらのノードは同じ組織によって管理されていて、現状はQredoでも、すべてのMPCノードはQredoチームによってコントロールされていますが、徐々にコミュニティに委ねられていきます。そしてQredoチェーンが、データセンターで運用されるMPCノードをコントロールします。

トークン

QRDOトークンは、Qredoチェーンのノード(バリデータ)がステークするのに利用され、ネットワークを維持するインセンティブとなります。よくあるPoSと同じです。

ガバナンストークンとしても機能しますが、以下のネットワーク参加者/利用者である、