黒澤明の脚本作りの特徴は、黒澤自身を含む複数のシナリオライターによる「共同執筆」にある。ふつう映画の脚本は、ひとりのライターが第一稿を最初から最後まで書き上げ、それをたたき台として監督や演出家が手を入れて
青色のハイライト | 位置: 224 なしていた天動説支持者のほとんどは「地球が世界の中心である」ということを最期まで心の底から信じて、この世を去っていったのだ。 それならばどうして、天動説はあるときから見捨てられたのか。 クーンは研究の結果、その理由を「世代が入れ替わったこと」だと喝破し
青色のハイライト | 位置: 231 それは、大きな世の中のパラダイム・シフトというのは、「世代交代が引き起こす」ということである。古いパラダイムを信じている前の世代を説得して意見を変えさせるのは、不可能であるし、それに労力を注ぐのは時間の無駄だということ
黄色のハイライト | 位置: 557 「チームで活動するようになって感じるのは、ほんとうの仲間は、一朝一夕にはできないということです。楽しいときも、 辛いときも、一緒にすごして初めて魂が通じ合うような関係を築けます。マヒンと僕は 埃 まみれになってバングラデシュの農村を一緒に見て回り、100泊以上の夜をともにしました。星空を見ながら、お互いのプライベートなことからバングラデシュの将来のことまで、なんでも話し合った。たくさんの問題に直面し、それを乗り越えていくたびに関係性が近くなって行きまし
青色のハイライト | 位置: 626 世界一の投資家であるウォーレン・バフェットは、投資の心構えとして、 「愚かな人間でも経営できるような企業を探しなさい。いずれ、そういう人間が経営者になるのだから」 と述べている。つまりバフェットは投資家として、何よりも「事業テーマ」を重視しているということになる。彼はこの投資哲学に基づき、コカ・コーラや、 剃刀 で有名なジレット、アメリカン・エクスプレスなどの優良企業に投資することで莫大な財を築き上げ
青色のハイライト | 位置: 706 また昨今では、「セルフブランディング」という言葉が 流行っているようだが、自分をさらけ出してアピールすることには、好奇の目で見られ批判もつきまとうし、だいいち、あまり格好のよい姿ではない。要するに「一生懸命アピールしないと仕事が来ない人」に見られかねないので
青色のハイライト | 位置: 712 だが本質的にノマドやフリーランスは「強者」にのみ許される働き方であることに注意しなければならない。 そもそもノマドの語源でもある「遊牧民」は、人類が狩猟採集の時代の後に、農耕と牧畜を生み出して定住して生活するようになってから発生した暮らし方だ。牧畜によって暮らす集団が一箇所に定住し続けると、やがて家畜がその周辺の牧草を食べ尽くしてしまうために、継続的に家畜を大量に養うことができない。そのために家畜を放牧しながら、牧草を求めて移動する生活様式が生まれた。これが「ノマド」(遊牧民) の起こりで
青色のハイライト | 位置: 748 本書では、書店に並ぶ「人脈構築術」といったタイトルの本のような「即効性」があり「明日からできる」テクニックには、ほとんど触れない。 本書を読んでほしいのは、高い目標や志(ビジョン) を持ちながら、その目標のために、自分の強みや弱みを冷徹に受け止めて、現実的かつ確実に努力して成果をあげていく人で
青色のハイライト | 位置: 759 その長い時間を、自分の成長に資する仲間とともに働くか。それとも、「ごますり」と言って語弊があれば、「社内調整能力に 長けている」だけの、尊敬できない上司や、夢は語れどそれを実現しようとする志はない同僚とともに過ごしていくのか。それによって人生の意味合いは、天と地ほど違ってくるだろう。 人間は合理的に動いていない組織に長期間属していると、物事をロジカルに考える能力が確実に低下していく。そういう組織に順応すればするほど頭が悪くなり、組織に順応することができなければ精神を病むことになる。順応しきってしまった人は自覚症状を持つことができないまま、言い訳能力と、自己欺瞞 力 だけが向上していくので
青色のハイライト | 位置: 910 この海賊の行動原理については、ジョージ・メイソン大学経済学部のピーター・T・リーソン教授がそのものずばり『海賊の経済学』(NTT出版刊) という好著を記している。 同書によれば、海賊たちは「私利私欲まみれの、ごうつくばりの連中だった」からこそ、平等で、合理的で、民主主義的な、当時としては異様なまでに先端を行く組織をつくっていたというのである。 そして彼らは、誰に教わったわけでもなく、現代の会社でも幅広く課題となっているインセンティブ(報酬) の分け方や、組織のガバナンス、フリーライダー(タダ乗り) をどうするか、意思決定にかかるコストをどう削減するか、海賊としてのブランディングといった複雑な問題を、自分たちで合理的に解決していっ